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所有-BESTEND後ルート2

結局、私は大阪まで友人の結婚式に赴くことになった。
日帰りで帰って来ようと思ったのだが、一日くらい泊まってくればいいと佐伯に言われてしまった。
久しぶりの友人との再開なのだから旅行気分でゆっくりしてくればいいと佐伯は言った。
そう言ってくれることは単純に嬉しかったが、少々やり方が強引すぎる。
あれは佐伯なりの優しさなのだろうが、それにしても…あれでは行かなければ駄目だと言っているようなものだ。
それに………

―お前は俺のことを信用していないのか―

信用していないわけじゃない。佐伯は出来ると言ったことは一人で何とかしてしまう男だ。
会社を興すのだって佐伯一人でやってしまった。今回だって私がいなくても大丈夫なのだろう。
そう、私がいなくても…。
自分はもしかして足手まといなだけなんじゃないかと嫌な考えが頭を過る。

(余計なことを考えるのは止めよう…)

大阪に向かう飛行機の中で、余計な考えを振り払い、友人との再開のことだけを考えた。

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結婚式は小さな教会で行われた。
久しぶりに会う友人達と、学生時代の話や、あいつもついに結婚かなどと、とりとめのない会話に花を咲かせる。
お前もそろそろ結婚してもいいんじゃないのか、などと冗談混じりに言われたのでお前もな、と笑って返した。
間もなく、音楽と共に式が始まった。綺麗な花嫁を連れて入場する新郎の姿。
両親、友人や親戚から祝福の言葉が贈られる。二人はとても幸せそうだった。
花嫁の指には指輪がはめられ、そして、これから一生を伴にするという誓いのキス。
これからずっと、二人で助け合い生きて行こうという証―…。

(証、か………)

ああして、綺麗な花嫁を連れ、幸せそうに笑う友人を見てふと考える。
あいつはああやって幸せを手にし、家庭を築き、やがて老いてゆくのだろう。
本来あるべき平凡で普通の幸せ…。

それに比べて私は………

佐伯と一緒に居られる事は幸せだ。過去にあんな事があった、でも今は私を気遣ってくれるようになった。
仕事面でもフォローされることが度々有ったし、今回会社を興したのもあいつだ。
少々強引な所は変わらずだったが、それもあいつなりの不器用な優しさなのだろうと思った。
それでも…今の私達の関係はあまりにも不安定な気がしてしまう。
最近は仕事面でもフォローされる事が多いし、今回だって、この大変な時期にも拘らず、別に一日、二日くらい何とかなるから行ってこいと言って…。
それは、ただ単に私が邪魔だっただけじゃないのか?
それに、私達は男同士なのだ。
結婚して家庭を築く。それが普通の幸せだ。
佐伯だって、綺麗な奥さんをもらってその幸せを手にしたほうが、よっぽど幸せなんじゃないだろうか。

そう考え始めれば、余計な考えだと思っても、頭の中から振り払うことが出来なくなっていた。

(佐伯………)

今頃あいつは会社で忙しく仕事をしているのだろう。
私など必要ないのかもしれない。
それでも、この不安が無意味なものだと思いたい。佐伯に会って話をすれば、こんな不安などすぐ消えるのではないか。
早くこんな気持ち消してしまいたい。早く、早く………佐伯に会いたい。

式が終わった後、久しぶりに会った仲間達と飲みに行くことになっていたのだが、それは仕事の都合で行けないと断らせてもらい、日帰りで帰ることにした。

飛行機に乗り、東京に戻った時にはもう夜もふけている時間帯だった。
見上げれば満月。雲が月にうっすらとかかった夜。
電車で近くまできた後、タクシーで会社まで行こうとタクシーを捉まえ帰路を急いだ。
もうすぐ、少し行った角を曲がった所で会社に着くというその時………
急ブレーキの音と、ドン、と何かが車に激突する音。
瞬間、身体に強い衝撃がはしる。その直後、薄れゆく意識の中で、ぼんやりと佐伯の顔を思い出した。

そして、御堂の意識はそこでプツリと途切れた。

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