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所有-そして、黒の世界へ

"所有するという事"のBESTEND後ルート3続き。

注※薄暗い、BADEND・・。Rさんが登場。
それでもOKな方のみどうぞ。




私は佐伯には必要ない。足手まといになるだけだ…。
もう私の帰る場所は…ない。
この真っ白な空間で、永遠に時を過ごすのだろうか。

その時、何処からか声が聞こえた。
遠くから頭の中に響いてくる声。
始めは小さく聞き取れなかった声も、だんだんと大きくなり聞こえるようになった。

何故………

(何故………?)

何故泣いているのです………?

(………っ!?)

そう言われて初めて気がついた。自分が涙を流しているということに。

(何故だ…何故私は泣いている…?)

泣いているのは、貴方の居場所がなくなったからでしょう?

(居場所…?そうか…だから…)

貴方ほどの方が、このまま死ぬだなんてとても勿体ないことです。
居場所なら、ここにありますよ。

(そこに…私は居てもいいのか…?)

ええ、もちろんです。ここは貴方のような方を必要としている、貴方の居るべき場所です。

(必要…居るべき場所…)

そう…何も気にすることはないのです。全ては貴方の心の赴くままに。

さあ…おいでなさい。この白の世界から私達の世界へ。
此方は本当に貴方が居るべき場所…黒の世界…。

頭の中で響く声が一段と大きくなったと同時に、私の意識は沈むように闇の中へと落ちていった。


--------------

御堂が事故に遇って一週間が過ぎた。
会社に向かおうとタクシーに乗り、途中でスピード違反の車と激突。百パーセント相手の過失だった。
そして、この事故には不可解な点が多数存在していた。
事故に遭ったはずの御堂の消息が未だに不明なのだ。
車には鞄だけが置いたまま残されていた。
鞄も何も持たないまま、一週間行方知れずというのはどう考えてもおかしかった。
まして、御堂は怪我人であるはずなのだ。
タクシーの座席には、少量ではあるが、御堂のものと思われる血痕が付着していた。
怪我をした状況で、そう遠くまで行けるはずもない。
警察が必死に捜索を試みているものの、未だ手掛かりは全く掴めずな状態だった。

-------------

夜中、俺は一人会社のオフィスにいた。
御堂が事故に遇ったと聞いた時、心臓が止まる思いだった。
こんなことならあの時、行ってこいなんて言うんじゃなかったと後悔と自責の念に駆られる。
しかも行方不明でもう一週間も消息が掴めていないだなどと…。
警察は何をやっている、どうして居なくなったのか、今何処に居る、無事でいてくれ………。

ここ一週間、自力で帰って来るのではないかと毎日御堂のマンションを訪ねたが、一向に帰ってくる気配は無かった。
誰か知っている者はいないかと御堂の知人やかつて働いていた会社に連絡し確認をとったが、事故後の御堂の痕跡を知る手掛かりは何処にもなかった。
警察から発見の連絡を待つも未だ行方を掴めずな状況。
ましてや御堂本人からの連絡など一切ない。
残されたのは、御堂の鞄のみ。
今何処で何をしているのか、生きているのか死んでいるのかもわからない。
頭がおかしくなりそうだった。
俺の、せいか………?
こんなことになったのも、全部俺があの時、御堂を行かせたから…。
本当は行かせたくなどなかった。
御堂は別に仕事があるし行かないと言ったが、友人の結婚式について話す御堂はとても嬉しそうだった。
その様子を見て、行きたいのだろうなと思った。
それなら行かせてやるべきではないだろうか。
友人と楽しそうに会話をする御堂を見て、何も思わなかったと言ったら嘘になる。
それでも、ここ最近は仕事がかなり忙しく休ませてやる暇もなかった。
少しくらい息抜きで行かせてやるのも良いのではないだろうか。
一日くらい俺一人で何とかなる。だから行って来て下さい。
少し強引だったかも知れないが自分なりに御堂のためを思って言ったつもりだった。
でも結局…結果がこれか…。

「くそっ…!」

思いきりデスクを蹴りつける。じんわりとした痛みが足に響いた。

最後見た御堂の顔はどんなものだっただろう。
良く思い出せない。御堂の顔が見たい。今会ったらこの手で直ぐにでも抱きしめるのに。
お願いだ。お願いだから無事でいてくれ…………。

「お久しぶりです。佐伯克哉さん」
「っ!?」

突然、何者かに声を掛けられた。声のした方を見れば、そこには見たことのある人影があった。

「…お前は…………」

そこには、かつて克哉に眼鏡を渡した男、Mr,Rが立っていた。

「…何の用だ」

克哉は顔をしかめ、Mr,Rを睨み付ける。今さら何のために現れたというのか。

「貴方がお困りの様だと思いまして」
「お前には関係ない」
「つれないですねえ。御堂孝典さんの行方、探しているんでしょう…」
「…っ!!?」

図星ですか、とMr,Rはニヤリと笑みをみせた。

「あいつを…御堂について何か知っているのか!?」
「知っていますよ」
「ほんと…にか…!?」

御堂の行方が全く分からずな今の状況で、突然現れた御堂についての手掛かり。

「本当ですよ。私は意味のない嘘はつきません」
「御堂は、今何処にいる…!?無事か?生きているのか…!!?」

藁にもすがる思いだった。
男が嘘を言っている可能性も有るが、百パーセントそうだとも限らない。
例え信用出来なくても、今はこの情報にすがるしかない。

「あの方は生きていますよ。お会いしたいのでしょう?あの方の所まで案内して差し上げます。さあ、此方へ………」

確信の持てない情報でも、生きていると言われただけで心が楽になる気がした。
今は一刻も早く、御堂の無事をこの目で確かめたい。
早く、早く………
克哉は言われるがまま、Mr,Rの後をついて行った。

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