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所有-そして、黒の世界へ2

「ここに、御堂が居るんだな…?」
「はい。もうすぐ、お会い出来ますよ」

そう言って、Mr,Rに案内されるがまま連れて来られた場所。
そこで克哉が目にしたのは、信じられない光景だった。
御堂は確かに生きて、そこにいた。
しかし、この状況は…………

「御堂………さん…?」

そこには、虚ろな目でどこか遠くを見てへたりと座り込んでいる御堂の姿があった。
しかも、衣服は何も身にまとっていない。

「御堂さん………!」

思わず声を荒らげて御堂のもとへ駆け寄っていた。

「御堂さん!大丈夫ですか…!?」

そう声を掛けるも、御堂は全く反応を示さずだった。

「御堂さん!しっかりして下さい!!」

肩を掴み揺さぶる。
御堂の目を覗き込むも、その瞳は虚ろで何も映してはいなかった。

「っ………!」

瞬間、嫌な考えが頭の中を過る。
この状況はまるで、一年前のあの時のような…………

「…貴様っ!御堂に何をした!!」

そう怒鳴りつければ、Mr,Rは克哉の様子など気にも留めず淡々と答えた。

「私はただ、事故に遇い死の縁をさ迷っていたその方を助けたまでです。その方は無下に死なすには勿体無い逸材だ」
「何をした!答えろ…!」

御堂の様子は明らかにおかしい。こいつの言うことなど信用出来るわけがなかった。

「だから何もしていないと言っているじゃないですか。ただこれから、ここでの生き方を教えて差し上げようとは思っていましたが」

刹那、ニヤリと恍惚の笑みを浮かべたMr,Rにゾクリ、と鳥肌が立った。得体の知れない恐怖を感じる。
こいつは危険だ。早く此処から逃げなければ。
とにかく、今は一刻も早く御堂を連れて此処から…。
心ここに在らずで抜け殻のようになった御堂を抱え此処から出ようとした矢先…

「おや、どちらに行かれるのです…?」

全てを見透かしているといった風に、Mr,Rは克哉達を呼び止めた。

「その方は今やこの場所に居てもらわなければいけないお方。この方が自ら此処にいることを望んだのです。勝手に連れて行かれては困りますねえ」
「貴様っ…!」

こいつは何を言っているんだ。御堂がこの場所に居ることを望んだなど………

「ふざけるな!自ら望んだなんてあるはずがない!」
「別に信じて頂けなくても結構ですが、とにかくその方を連れて行かれては困るんです。どうしても、と言うなら…此方にも考えがありますが」
「……考え……?」
「ええ、その方はちょうど今から行われるショーに参加してもらうはずでした。しかし、貴方がその方を連れて行くと言うならショーが出来なくなってしまう」

そうなると困るんですよ、と口では言っていても、淡々と話すMr,Rはどこか楽しそうだった。

「だから代わりに俺にそのショーに出ろ、とでも言うのか…?」
「流石、察しがお早い。貴方がショーに出て頂ければ、此方としてはとても助かるのです」

本当はこいつの要求に付き合ってやりたくなどなかったが、何もせず易々と自分達を帰してくれるとは思えなかった。
早く、早く此処から出なければ。
とにかく早く此処から出たい、と気ばかりが焦っていた。

「で…俺は何をすればいい?それをしたら此処から御堂を連れて行ってもいいということだな…?」
「そうですねえ…簡単なことです。ステージ上で、貴方が一人でシて見せて下さい」
「…な…んだ…と……!?」

克哉が突き付けられたのは、予想もしていなかった要求だった。

「ふざけるなっ…誰が…!」

そんな要求呑めるはずがない。大体何の為にそんなことをさせる必要があるのか。

「して頂けないならそれで結構です。それならその方に此処に残ってもらうだけの事」

Mr,Rは、克哉の横にヘタリと座っている御堂を見つつ平然と述べた。
端的に述べられたMr,Rの言葉には、絶対的な意思が秘められていた。
御堂を此処から連れ出すには、克哉が要求を呑む他ないのだと。

克哉は横に居る御堂を見て思う。
その目は虚ろで何も映していない。その様子は一年前のあの状況を彷彿とさせるもので…。

御堂を監禁し、凌辱し、俺は御堂を傷つけ苦しめ、御堂が心を閉ざすまで追い詰めた。
そしてようやく気が付いた、御堂を好きだという感情。
これ以上こいつを苦しめる事はしない。もう二度と、同じ過ちは繰り返すまいと、そう心に誓って俺は御堂を解放した。
それなのに………結局、俺は………。

あの時、御堂を行かせなければ、御堂が事故に遇うことも、こんなことになることもなかったかもしれない。
全部…全部俺のせいだ。
後悔と自責の念が胸の中を覆い尽くす。
こうなったのは全て俺の責任だ。Mr,Rの要求を呑んで、御堂と共に帰れるのなら…これくらい…。

「………わかった」

それくらい簡単だ、一瞬だろう、直ぐに終わる、そう自分に言い聞かせる。
此処から御堂を連れて出るためならば、それでまた御堂と共に居られるのなら。
克哉はMr,Rの要求を呑む他なかった。


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