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所有-そして、黒の世界へ3

注※眼鏡の自慰があります。

「………っ」

克哉は一人ステージの上に立っていた。
目には目隠しをされ、辺りの様子を見ることは出来なかったが、その分余計に観客の視線は身体で感じられた。
屈辱で震える手を抑え、克哉はズボンに手をかけた。
自らのモノを取り出した途端、辺りの空気が揺れるのがわかる。

(この…変態どもめ……)

心の中で悪態をついて必死に冷静を保つ。
自らの恥態を晒すという屈辱に、込み上げる悔しさと恥辱を押し殺し、克哉はいつも一人でしている時と同じように自身に手をかけた。
始めに柔らかく握り込み、それから上下に抜いてやる。
そうすれば、克哉自身は徐々に反応を示し、立ち上がり始めた。

「…っ……は…」

自身を弄り段々と熱っぽく呼吸が荒くなっていく克哉を、観客達は息を呑んで見ていた。
克哉にはその視線が痛いくらいに突き刺さる。嫌でも、自分の身体が熱を持ち、熱くなるのがわかった。

(…っ、早く終われ…)

屈辱的なこの行為が終わった時の事だけを考え、克哉は行為に集中する。
自身をやんわりと握っては、上下に扱くのを繰り返し、自らを絶頂へと導いていく。

「……く」

声は出すまいと必死に抑え、先程から動かしていた手を速める。
そして先端を刺激してやれば、克哉は呆気なく絶頂を迎えた。

「…………っ」

ボタボタと、顔や身体に白濁が掛かる。辺りの空気が少しどよめいたのが感じられた。

(…これで…終わりだ…)

これで事が終わったということに安堵する。
ぼうっとする頭で、御堂と帰ることだけを考えていた。

「なかなか楽しませてもらいましたよ」

行為を終え、若干放心状態な克哉にMr,Rは声を掛けた。

「…これで…っ、良いんだろう…!あいつは連れて帰るからな」

屈辱的行為を要求してきた声の主への苛立ちを抑え、半ば自棄気味に吐き捨てた。
とにかく、今は一刻も早くこんな得体の知れない場所から抜け出したい。
早く二人で仕事をしていた、いつもの日常に戻りたい―…。

ズボンを履き直し、自らの手で目隠しを外せば、目の前には先程と同じ様子の御堂の姿があった。

「それなのですが…」

Mr,Rの言葉は気にも留めず、克哉は御堂の手を取る。

「その方はやはり、帰りたくないようですよ。そうですよねえ、御堂孝典さん」

Mr,Rがそう御堂の名を呼んだ瞬間、さっきまで虚ろだった御堂の瞳に光が宿った。

「…御堂…!?」

克哉が思わず名を呼べば、御堂は何かうわ言のように呟いた。

「…ぃ……だ……」
「…え」
「…い…やだ…嫌だ…」
「…御堂…さん……?」

もう一度名を呼べば、今度は御堂は克哉の手を思い切り振り払い、何処かへ逃げようとした。

「…っ、嫌だ!嫌だっ…!私の居場所はもう此処にしかっ………!」
「御堂さん!落ち着いて下さい!俺です、佐伯です!」

暴れ逃げようとする御堂の両肩を咄嗟に掴み、俺です、わかりますか、と此方を向かせた。

「…っあ……さ…えき…?」

そこで、ようやく御堂の瞳が克哉を映した。
落ち着きを取り戻し、きょとんとした表情で、でもしっかりと克哉を見据えている。

「…っ」

その御堂の顔を見て、克哉は肩の力が抜ける思いだった。
直後、克哉は御堂を思い切り抱きしめていた。
御堂は今、しっかりと俺を見た。心は亡くしていなかった。ちゃんと、生きていた。

「無事で…良かった…」

自然と御堂を抱きしめる腕に力が入る。

「…佐伯…痛い…」

腕の中で大人しくしている御堂にそう言われ、少し力を緩めたが、そのまま抱きしめる手は離さなかった。

「佐伯…」
「…………」
「迎えに…来てくれたのか…」

克哉はただ無言で御堂を抱きしめていた。
もう何処にも行かせない、もう二度と離さないとでもいう様に。

「…ありがとう」
「………!」

唐突に、御堂が発したのは、克哉への感謝の言葉。
克哉はゆっくりと御堂を抱擁する腕を離した。

「俺は…貴方に礼を言われる様なことは…何もしていません」

そう言って、克哉は少し困ったように笑って見せた。

「帰りましょう、御堂さん」

御堂の手を取りぎゅっと握る。そして、裸では寒いでしょう、と自分が着ていた上着を掛けてやる。
手を引いて歩き出そうとしたが、御堂は数歩歩いた所で足を止めた。
どうしたのかと振り向けば、御堂はどこか申し訳なさそうな表情で克哉を見た。
そして少し目を細め下を向く。しかしまた、すぐに克哉を見据えては切なそうに微笑んだ。

「…すまない、私は…もう戻れない」
「…何を」

急に何を言っているのかと言いかけた時には、御堂の顔からは笑顔が消え、瞳はまた虚ろなものへと戻っていた。

「な……御堂、さ…?」
「そうゆうことだそうですよ」

黙って一部始終を見ていたMr,Rが、また突然に声を掛けてきた。
(そうゆうことだと…?こいつは何を平然と言っているんだ……!?)

「貴様………っ!」

克哉は目の前の男を、怒りと憎しみと込めて睨み付けた。

「御堂にやはり何かしたんだろう!御堂を元に戻せ…!」

そう言って克哉が怒鳴りつけると、Mr,Rは心外だとでも言うように答えた。

「私は何もしていません。ただこの世界で生きるのに楽な方法を教えて差し上げた、それだけです」
「いい加減にしろ!いいから早く御堂を元に戻せ!」
「それは出来ませんねえ。この方は自分で此方に残ることを選択した」

Mr,Rは御堂の方をチラと見る。克哉もその視線の先を追って御堂を見れば、無表情だった御堂が口元に薄く笑みを浮かべた。

「…佐伯」

克哉を見て、名を呼ぶ御堂の姿。しかし、先程とは確実に何かが違っていた。
さっき、克哉を見据え切なそうな表情を見せた御堂とは、どこか身に纏う雰囲気が違う気がした。

「佐伯は、私の事が好きなのだろう?」
「…?」
「だったらずっと、側にいてくれ…」

そして、御堂は克哉の元に駆け寄りひしと抱きついた。

「…っ」
「好きだ…克哉…」
「…御堂…さん……?」

驚いた表情で御堂を見る克哉に御堂は至極幸せそうに微笑んだ。
しかし、その笑みは、どこか狂気に包まれており…
刹那、克哉の頭の中で、何かが壊れる音がした。

「御堂…」

そして、克哉は全てを理解する。
もう、あの日常に戻るすべはないのだと。
俺が、全てを壊してしまった。歪んで外れた歯車は、もう元には戻せないのだと、そう思った。
どうして、こうなってしまったのだろう。
いや、もしかしたら最初からこうなる事は決まっていたのかもしれない。
俺が御堂と出会った、あの日から―

ただ一つ変わらないのは、腕の中にある温もりを心から愛しいと思う気持ちだけ。
それはそれは、狂おしいほどに。
たとえ壊れてしまっても、こうして一緒に居られることは何よりも幸せだった。
絶対に、手離しはしない。

「貴方も早く壊れてしまいなさい。佐伯克哉さん」

Mr,Rは、克哉を見て一人呟く。
そして、満足そうに口元に笑みを浮かべ二人を見ると、ゆっくりとその場を後にした。



END-そして、黒の世界へ



壊れた感情。歪んだ世界。
最後に残されたのは………

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