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あるのは痛みと苦しみと3

メガミド あるのは痛みと苦しみと2の続き

久しぶりの更新です。えーっと・・・ヤンデレ?は何処へ^^
ヤンデレがツンツンデレに変わりました。眼鏡がヘタレです。
てゆうか何だこれ\(^O^)/
幸せにしようと思って書いたけどこういう話を書くのは苦手です。読むのは好きです。
穴があったら埋まってきます。あは、ははははは(逃亡)






―消えてくれ

ただ一言。
ズキリと心臓に突き刺さる言葉。
そして同時に思い知る。
俺はもう、御堂の側にいることは許されないと。

散々苦しめ嗜虐の果てにようやく気が付いたこと。
好きだとそう伝えた。
それで気がすむなら好きにすればいいと身を投げ出した。
でもそれも結局御堂を苦しめることにしかならなかった。
結局、俺は御堂を苦しめ傷付けることしか出来ないのだ。
それなら……

「わかりました」

そう克哉は口を開いた。

「俺はあなたの前から消えます。そして、もう二度とあなたの前に現れない。だ
からもう………」

俺のことは忘れて下さい。

そして克哉はそのまま玄関へと足を向け歩き出した。

--------------------------



佐伯克哉という男。
奴と私との関係は強姦という形で始まり、奴はそれからずっと私を脅し辱め苦しめ続けた。
奴の行為は徐々にエスカレートし、最後には自室に監禁されるというところにまで陥った。
どんなに嫌だと叫んでも、もう止めてくれと許しを乞うても。
結局、私の言葉は何一つ聞き入れられることはなく。
絶望の中で意識を手放しかけたその時、佐伯は私を好きだと言った。

理解、出来なかった。いや理解出来るはずがない。
散々私を苦しめた男が私のことを好きだなどと。
一体この男は何を言っているのか。どこまで私を馬鹿にすれば気がすむのか。
怒りのままに殴りつけた手を避けることもしない。これで貴方の気が済むならと平然と言ってのけた。

何故。
私が必死になっている様を見て楽しんでいるのかと思っていた。
もしかすると後でまた倍に仕返しを受けるのではないかとも思い、内心では怯えていた。
それでも佐伯は何もしてこなかった。

何故。
あんたのことが、ずっと好きだったんだ。
何故。
あんたをこれ以上、苦しめたくない。
何故。
あんたの気が済むなら、好きにしてくれてかまわない。

好き?私のことを好きだと?くだらないな。
お前のやることは目に見えている。そうやってまた私を嘲って楽しむのだろう?

何故そうやって耐える必要がある?もう十分だろう?まさか本気で私のことが好きだとでも?
馬鹿馬鹿しい。私はお前を憎んでいる。私を陵辱し続け、今は手のひらを返したように態度を変え、そうすれば許されるとでも思ったのか。
許さない。許せるはずがない。
好きだなどと、お前の言葉など信用出来ない。信用などするものか。
そうして後でまたきっと、お前は私を酷い目にあわせるんだ。
好きだなど嘘だと言って嘲け笑うのだ。
もうこれ以上私を苦しめないでくれ。もう、終わりにしたい。終わりに。

自分がこうしようと脳に命令を送る前に、手が動いていた。
気がつけば私は佐伯の首を絞めていた。
そうだ、もう終わりにしよう。もうたくさんだ。佐伯のせいで苦しむのは。
ギリギリと手に力を込める。始めこそ抵抗し少しばかりもがいたものの、克哉はやがて抵抗を止めた。

何故。何故佐伯は抵抗しないのか。私に今殺されかけているというのに。
抵抗を止めた佐伯はまるで………

殺してくれ、と

「………っ!?」

何故。
あんたのことが、ずっと好きだったんだ。
何故。
あんたをこれ以上、苦しめたくない。
何故。
あんたの気が済むなら、好きにしてくれてかまわない。
何故。
好き、だから

分からなかった。いや、分かっていてずっと気づかぬふりをしていた。
疑問符を浮かべ答えを隠し、でも気がついてしまった。
何故これほどまでに痛みを伴うのか。憎い相手を殺そうとしているのに何故。

「…泣…いて…いる…の…か………」

呼吸もままならない中、切れ切れに発された言葉。
その時初めて自分が泣いていることに気づく。
佐伯を憎いと思った。それと同時に生まれた感情にも気がついてしまう。
首を絞めていた手を緩め開放する。
そして思いのたけを全て佐伯にぶつけた。全て思っていたこと、本心だった。
けど本当はそれだけではなかった。

私を苦しめ続ける佐伯が憎かった。私の前から消えて欲しかった。
信じられない。信じることが出来なかった。痛みは増すばかり。苦しみは募る一方で。
いっそのこと全て終わりにしてしまいたかった。
しかし佐伯は最後まで抵抗しなかった。
そこでようやく受け入れられた気持ち。自分の中の心。
自分でもあれだけのことをしておいて今更何をと内心苦笑する。



けど
もう

私は

本当は







「気付け、バカ…っ」

御堂は咄嗟に立ち上がると、扉へと向かう克哉へと歩み寄った。
そして克哉の肩を強引に掴み此方へ向かせたかと思えば、ふわりと克哉の視界を何かが遮った。

一瞬、御堂の唇が克哉のそれへと触れる。
ほんの僅か、触れるだけのキス。
今起こった出来事に驚きを隠せず目を見開いている克哉を見て、それでも何事もなかったかのように御堂は言った。

「…さっさと出ていけ。私の前から消えてくれと言っただろう」

告げられた言葉を最後に暫しの沈黙が訪れる。
克哉は御堂の真意を読み取る様に訝しげな顔で御堂を見た。
長いようで短い沈黙を先に破ったのは克哉のほうだった。

「…御堂さん、貴方は今のこの状況で、俺に、出て行けと……?」
「そうだ。この状況で君が好きだというこの私を置いて出て行けるものなら早く出て行くといい」

淡々と告げられた言葉に面食らった顔をしつつも、御堂が本気で言っているのが分かると克哉は言葉を続けた。

「本当に、いいんですか?いくら憎まれているからと言ってあんたにそう言われて出ていけるほど俺は善人じゃない」
「いつ君が善人になったんだ?諸悪の根源といえば君のことだろう?」

そう言われれば克哉は観念したかのように笑みをこぼした。
ああ、この人は本当に………

「本当に素直じゃないなあんたは。どうなっても知りませんよ?」

そう言えば、御堂は何か少し考えこんだ後不安そうに克哉を見た。
何か言いたそうな目をして、やがておそるおそる御堂は口を開いた。

「さえ、き……」
「………?」
「信じて、いいんだな…?」
「何をです?」
「わ…私を……好きだと言っただろう………」

不安そうに克哉を見つめながらの問いかけ。
最後のほうは目線は下を向き語尾も段々と小さくなりようやく聞きとれる程度だった。
克哉はそんな御堂を見てきっぱりと答える。

「ああ、好きだ」

なんの迷いもなく、曇ることなく告げられたもの。
今度こそ本当に御堂へと伝わった言葉。

「佐伯…」
「ただ………」

御堂が何かを言おうとするのを遮るように克哉が口を開いた。

「御堂さんが俺のことを本当はどう思っているのかまだ聞いていない。酷い台詞は散々聞いたがな。俺はあんたの本心が知りたい」
「あ………」
「俺のことは、嫌いですか?」

本当は私の気持ちなど分かっていて聞いているのではないか。
さぞ意地悪な笑みを浮かべているのではないかと、そう思いきや佐伯の表情は真剣そのものだった。
それもそうだ。あれだけ酷いことを言って殺そうとまでしたのだ。
佐伯もまた、私の気持ちが分からずにいる。
声に出して伝えたことなどない。ようやく気がつくことが出来たのだから。
伝えなくてはいけない。問いかけへの答えを。


「嫌いじゃ…ない」


私は、君が



「好き、だ」


そう佐伯の目を見て告げれば、佐伯は少し泣きそうな顔をして、笑った。


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