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name of...3

name of...2続き。

御堂視点。切なめ。








カチリ、時計の音が静かな室内に響く。

「ん………。」

気がつくとソファーの背にもたれかかっていた。どうやらあれからまた寝てしまっていたらしい。まだ何となく覚醒仕切れていない体を起こすと、ふと時計を見た。
もう8時を回っている。
そうだ、佐伯………!
辺りを見回すが誰もいる気配がない。
まだ、帰ってきていないのか…?
眠りについて緩和された不安がまたじわじわと心の中に押し寄せてくる。
1年以上前まではあいつの姿を見るだけで底知れぬ恐怖を感じていた。顔を見るだけで虫酸がはしった。憎しみ、怒り、恐怖。奴に対する感情はそれだけだった。それだけのことをあいつは私にしてきたのだ。
それなのに………
今はあいつの帰りをこんなにも心待ちにしている。

あいつのせいで私は変わってしまった。あいつに出会わなければ、こんな自分の弱さなど知らずにすんだのに。

唐突に玄関のドアを開ける音が聞こえた。
帰って、きたのか………?

その直後、玄関から片手に何か袋を持って佐伯が現れた。

「御堂さん…、起きてたんですか?」

「お前っ…」

私が小一時間不安にさせておいて帰ってきて私を見るなりの第一声がそれ。
一体何処へ行っていた、いきなりいなくなって不安にさせるな…!と言ってやりたくなったが、それを言ったところでこいつは、そんなに寂しかったんですか?とでも言って私をからかうに違いない。佐伯がいなくなったのは僅か数時間のこと。それなのに、佐伯がいなくなる夢を見て、捨てられるんじゃないか、嫌われたんじゃないかと、みっともなくそんなことばかり考えてしまった自分を知られたくはなかった。
自分ばかり不安な気持ちでいるのは嫌だったけど。

佐伯は手に持っていた荷物をテーブルに置くと、ソファーに座っている私の前に立つ。

「こんな朝早くに買い物か?久しぶりの休みなのだからまだゆっくり寝ていればいいものを。」

自分の気持ちを悟られまいと平静を装ってそう言えば、佐伯は何か不可解だとでも言いた気な目で此方を見てくる。

「御堂…」

私の名を呼ぶと、佐伯は片方の手で私の頬にそっと触れてきた。

「…さえ…き?」

そして、その手を僅かに動かし頬を撫で………

「………泣いていたのか………?」

佐伯の口から出たのは思わぬ言葉。

「っ…!?別に、泣いてなどっ」

いない、と反論しようとしたが言葉を続けることが出来なかった。何故なら、佐伯が酷くつらそうな顔をしていたから。

そんなつらそうな顔をしないでくれ。また、不安になるだろう………。

「どうして…そんなことを聞く。」

「目が少し赤い。そうでなくても…」

泣いているようにみえる…。
佐伯は私の目を見そう呟いた。



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